● スプリングハンマー急速載荷試験 ●

 従来,杭の支持力特性を求めるためには静的な載荷試験がもっとも信頼性の高い方法として使われています。 しかし静的載荷試験は試験の設備が大がかりであり,試験も数日に及ぶことから施工コストが高まってしまい実施が敬遠されがちな状況です。

 また比較的短時間で実施可能な衝撃載荷試験では,試験結果に高度な波動解析が必要となり,信頼性の高い試験結果を得ることが困難な場合があります。

 このような状況の中で,静的載荷試験と同等の信頼性を保ち,かつ設備や試験の施工をより簡易化し,より安価に載荷試験を実施できる方法として スプリングハンマー急速載荷試験 (SH急速載荷試験,Spring Hammer Rapid Loading Test Method) が開発されました。

小型化

簡易化

 SH試験では,わずか 2 ton の重錘を落下させることで, 100 ton を超える載荷をすることも可能です。 このため,試験装置は静的載荷試験と比べると極めて小さな設備・装置となります。 反力杭や反力桁を必要としないので,試験の準備や解体作業もわずかな時間で済みます。

迅速性

機動性

  SH試験での計測作業は重錘を吊り上げて落とす,ほんの数秒間で終了します。 このため静的載荷試験のように周囲の作業を長時間停止する必要がありません。 多サイクルの繰り返し試験を行った場合でも杭一本の試験時間は段取り時間を含めて15〜30分程度です。
 高い機動性を持つSH試験では,現場内で複数箇所の試験を実施する場合でも1日あたり5〜10ヶ所の試験が可能です。
 現場全体の支持力特性のばらつきを容易に把握することが可能なため,得られた試験結果の信頼性は格段に向上します。
信頼性

 金沢大学 松本樹典 教授により考案された非線形ダンピング法(NLD,Non-linear Dumping Method)により,SH急速載荷試験の結果は静的載荷試験の結果と非常によく適合することが実証されています。
 またNLD解析に要する時間は数分であり,試験後即時に支持力の把握が可能です。

経済性

 試験設備や解析時間を含めた試験期間が従来の試験法に比べてわずかですみ,非常に高いコストパフォーマンスを提供できます。

 

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 丸紅建材リース株式会社

     技術部 (担当 中嶋・松澤)

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